張弼士:張裕酒造所の創設者、牧童から清末の中国人の富豪となり、船に乗りドイツ人を凌辱した、報復方法は拍手喝采された。
1898年、一艘の豪華汽船がインドネシアからシンガポールへ渡ったが、この船はドイツ人より運営され、船上の調度は当時見たこともない豪華を尽くしたものであった。
しかし、乗船の直前に、ある中国人富豪が船員と激しい口論を発生した。
ドイツ人は軽蔑した顏で、彼に「運行会社には、中国人はファースト・クラスには情勢出来ないという規定がある。」と言った。
中国人乗客は激怒して、手に持った乗船チケットを粉々に引き裂き、足元に踏みつけた。
鬱憤を晴らすために、この人は帰国後千金をはたいて、二つの船運会社を創業して、中国人世界の大量の市場シェアをかすみ取り、高慢なドイツ人にひと泡を吹かせた。
この「大金持ち」の中国人は、当時南洋の富豪で、張裕葡萄酒の創始者張弼士であった。
当時、張弼士は南洋の富豪で、個人資産は白銀8,000万両に達し、当時の清朝の国庫収入1,000万両を優に超えていた。
しかしながら、富が国と敵対できる彼でも、当時はまだ西洋人に差別されていた。
その日、張弼士は家族を連れて、インドネシアからシンガポールへ向かうドイツ汽船に乗り込み、執事にファースト・クラスの乗船チケットを買いに行かせた。
しばらくすると、執事はバツの悪そうな顏つきで、チケットを持って帰ってきた。
彼は張弼士にチケットを手渡し、社長に「私は普通のクラスのチケットを購入しただけで、ドイツ人は私達中国人がキャビンのクラスにすわることは許さないと言った。」
張弼士は眉をひそめ、フェリーチケットを持って乗組員理論を探しに行きました:
「私達中国人は、何の為にファーストクラスに乗ることができません!毛唐よ見ていろよ、私も汽船会社を立ち上げ、ドイツ人が我々の船に乗れない決まりにするぞ。」と議論した。
果たして、彼は帰ると、張榕軒と、張耀軒両兄弟を招いて、一緒に「裕昌」「広福」二社の船運会社を設立した。
張弼士の指示で、両社の船運会社は南洋で、ドイツ汽船同様の航路で運航することになった。
しかし、裕昌と広福のチケットは、ドイツ会社の半分で、しかも彼の汽船の施設は更に充実していた。
何ら疑問もなく、彼の汽船は大変大衆に歓迎され、ドイツ人ですら彼の汽船に乗りたがった程であった。
しかし、張弼士はかたくなにドイツ人にはチケットを売らず、しかもその原因を明確に知らせたので、ドイツ人をその場で赤面とさせた。
このような世論の雰囲気の元、ドイツの汽船会社の商売は日増しに惨憺なものとなり、本国の乗客でさえ面目を嫌がり、外出にはドイツ汽船を選ばなくなった。
如何ともし難く、ドイツ会社は「中国人は乗るべからず」の規定を抹消した。
このようにして、それに張弼士はやっと手を引き、彼らを許した。
これより、張弼士も徹底的に個人の命運と国家の禍福の相関する道理が明白となり、国家が強大であれば、民衆の才気にも底力が付く。
しかし、彼が祖国の強大さを渇望したのは初めてではなく、また祖国へ貢献したのも初めてではない。
その年、彼はバタヴィア(ジャカルタ)での宴会に参加した時、偶然にもフランス領事の「中国の芝罘の葡萄醸造のワインは、実にうまい。」という言葉を聞いた。
ここまで聞くと、彼はたまらず前に出て、細々とそのわけを聞いた。
元々、このフランス人は山東芝罘(煙台)に滞在して、山地の山葡萄を使って、香気馥郁とした、爽やかな味のワインを作っていた。
このニュースを聞くと、張弼士は帰国後山東に赴き、実地調査を始めた。
山東省煙台のワインが確実に美味しいことを確認して、彼は葡萄畑の建設に着手し、朝廷に報上した。
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1894年、彼は個人で300万洋銀を投資し、山東省煙台で3,000畝(200ヘクタール)の葡萄畑を開墾し、アジア最大、世界第三位のワイン産業基地を建造して、「張裕ワイン会社」を成立した。「
張」は自分の姓を取り、「裕」は福裕を意味し、彼の祖国に対する繁栄昌盛の気持ちを託した。
1915年、パナマ万国博がアメリカのサンフランシスコで挙行された張裕が選んだ幾つかの産品が、一挙に四つの首級金メダルを榮獲した。
このように、創立23年の張裕は優秀な産品に頼って、全世界のワイン市場でヨーロッパの強豪を挑発する実力を保有した。
その後、彼は中国で続々とガラス工場、機械織工場、トラクター工場など多くの実業に投資し、名声を国内外で馳せ、アメリカ人には「中国のロックフェラー」と称賛された。
しかしアメリカでセンセーションを起こした翌年の夏に、張弼士は過労で心筋梗塞を引き起こし、首都ジャカルタで病死した。享年75歳である。
本人の遺言により、張弼士の棺は海を越え、故郷の広東大埔に葬られ、葉が落ち根本に帰るように、悲哀繁栄を尽くした。
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