漢字の初の解釈「吊(弔)」
「吊(弔)」の甲骨文 は、 「糸=縛る、掛ける」➕ 「体に縄 を巻き付けた人 」との構成で、人を縛り付け、空中に吊るすことを表している。ある甲骨文 は吊るした縄を省略している。造字の本義は、動詞であり絞殺すること。
金文の 「吊(弔)」、篆書の「吊(弔)」 は甲骨文の字形 を継承している。
隷書化してから楷書 では「弔」と書くが、篆書の中の「人」 を単純化して竪一 の形に単純化し、篆書中の「乙(縄)」 を「弓」 と書いている。俗体の楷書「吊」は会意文字であり、 = 「口(頭部を表す)」➕ 「巾(布切れ)」で、首に布切れや縄をかけて生命を断つことを表す。甲骨文の字形では 「弟」と 「吊」の字形は似ているが、字義は異なる。「弟」の字形では 「戈」に 「縄」が巻き付き、「弔」には人に縄が巻き付き、更に縄の先に上向きの矢の先がある。
日本では「吊」と「弔」は「つる」と「とむらう」として区別されるが、中国では双方「吊」を使用している。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。