茂、蔭、薄、羅、藝、丰、瓜、芳、藍、術、彗、因、荐、席、耤(甲骨文文字解釈)
茂、金文の は、野草 と切り倒す(伐) 動作から構成されており、文字の本義は、開山大刀で茂密な草を切り開いて小道を開くことである。篆書の は金文の字形が継承され、 ➕ の組み合わせたものである。隷書の茂は を書く。
陰(蔭)、篆書の「蔭」 の原義は、植物「艸」 が日光を遮る ことであり、文字の本義は、草木の枝葉が茂り、日光を遮ることである。
溥、声符としても形符としても使用され、大水が広がっていることを表す。薄、篆書の は、平原に広がる(溥) 草叢 です。隷書の は篆書の字形が継承れています。
羅とは、声符としても形符としても使用され、鳥を網で捕ることを表します。甲骨文の は (網、捕鳥の罩具)と (隹、鳥)の組み合わせたものである。金文の は (縄)を加えたものである。羅という篆書の文字 は金文の字形が継承され、植物 と網 で捕捉を表す「羅」から構成されており、造字の本義は、蔓を伸ばして網を作る植物に比喩するものである。隷書の は篆書の字形が継承されております。
藝(芸)は早期の甲骨文では と書く。上部の は生であり、苗木の成長を表す。下部の は「執(植える)」であり、一人の人が両手を広げて樹木を植えている様子である。このような説が生じるのは、芸術の「藝」の字が大変多くの藝術院のマークであるばかりか、植樹記念日のマークにもなっているはずだからである。何方もこの字の、意外なこの字の本意が植樹であることに由来する。金文の は (草本花卉)の組み合わせたものである。ある金文の芸は を書く。篆書の は金文の字形が継承されております。
「藝」の「植樹」という本義が消失した後、隷書の は 「艹(艸、植物)を追加し、 (云、説、伝授)」を加えて「藝」を作って代替とし、古代の庭師の経験が一代一代口伝されたことを強調している。早期の農業社会にとって、栽培は極めて重要な技能であったので、「藝」を「技術」の代表とした。草書の です。
甲骨文の「丰」と「封」は同一文字、丰の文字 で上部が傘なった「屮」 で、葉が茂った植物を表し、下部は栽培に用いる「土」 である。ある甲骨文の は本字 と (手で執持)の構成されて封を作りました。金文の は甲骨文字体 が継承されております。 。金文の 、 篆書の は甲骨文字体が継承されております。造字の本義は土手上の境界を示すよく茂った植物のこと。隷書の です。
産、金文の の上部 (彥)は、「諺」の省略した古い諺を表し、下部の (生)は、草木が萌え出した形象である。篆書の と隷書の は金文の字体が継承されております。造字の本義は、古代人は先人が蓄積した経験を利用して、耕作して農作物を育てたこと。
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巟は「荒」の本字である。金文の「巟」上部は死亡、消滅を表す「亡」であり、下部は江河が溢れ出し、洪水し氾濫する「川」である。造字の本義は、洪水が氾濫し、家が壊れ人が亡くなり、田園が荒廃すること。「巟」が単純な文字として使われてから、金文「荒」には「艸(野草)」を加え、新たに「荒」を作り代替し、洪水災害の後に人煙もなく田畑に草が生えたことを強調している。
董、金文の の「重」 は意義が重大なことを表し、傍らの「邑」 は、城下町を表す。造字の本義は、非凡な辺境の重要都市である。篆書の は「艸(草)」 を金文の「邑」 に替え、「董」と書いている。「重大で、意義が非凡なこと」の古い意味を根拠とすると、現代の「董」の字には「監査」「主管」の意味があり、私立学校の校長が理事の指示を聞く必要があったり、会社の社長が理事の指示を聞く必要があること。楷書の は ➕ の構成されております。
瓜、甲骨文の 、金文の は、藤の茎の上に架かった瓢箪状の果実を象る。造字の本義は、藤の上の瓢箪状の果実。篆書の は瓢箪状の形を「」と書く。
芳、金文の の周辺にはある四つの「屮」 は、草木の繁茂を表し、中間の「方」 は辺境の都市を表す。篆書の 、隷書の 、楷書の は金文の字形が継承されております。ある金文の (芳)です。草木の繁茂(はんも)する草である
篆書の は「艸」 と (監)の構成で、職人が饔の中で練り上げた鸞色の染料となる青草を指す。これは「蓼藍」という植物で、インディゴ染料を抽出できる。
甲骨文の「術(术)」の、字形 、、は植物は植物を掴み「又」、皮「八」 を剥ぐこと。造字の本義は、植物の茎から青皮を剥ぎ、縄を綯い籠を編むこと。金文の はつかむ手を表す「又」と、剥離して分けること(八)を表すが二つの文字に変化はなく、ただし植物「屮」の姿を突出している。
蔧の、甲骨文の 、、篆書の 、 は、手で持つこと「又」 のできる、細かい枝がよく茂った「丯」 である。造字の本義は細かい枝がよく茂った干し草を縛って作った箒である。隷書の 、です。
「因」は「茵(敷物)」の本字である。因、甲骨文の 、 、 、 、 、 、の外側「口」は人が眠る時の敷布団で、中の「大」 、 、 は大の字に寝た人である。後に「 」が「因果関係」の意味に使われると「寝床」の本義は消失した。そこで篆書 は「艸」 を加えて、 を別造し代替した。造字の本義は、日常起居する草藁で編んだ柔らかい敷物。
荐、金文、石鼓文、小篆 、 、 、 、 、 です。篆書の は「艸(草)」 と「存」の組み合わせで、「存」は保護や、面倒を見る意味である。造字の本義は、敷物の下に敷いて、温度を保ち、保温する綿毛の敷物である。
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