威海は貧乏人と不毛の農地の海岸の町であった。日清戦争は地区人口を減らしてより過疎化させた。しかしながら租借の当初、西洋人はその優秀な風土と、地理的な利点と海運の利便性で、拠点の威海の将来性についてはまったく楽観的であった。自由港政策の実施により国内外の貿易商がここで通商を展開して、再輸出貿易と観光事業が急激に開いて、最新の手芸や製造もまたそれなりに発展した。威海は次第に近代化都市へと歩み始めていた。しかし威海の発展の見込みはイギリスの政策転換とその他の要因ですぐに抑制された。ついに、威海は想像通りに第二の香港とはならず、代わりに地域間競合(きょうごう)に急激に落伍(らくご)して時代遅れとなってしまった。

劉公島の外国商社、1905年7月11日撮影。中国におけるイギリスの利益のために、威海の租借条件は同種の租借期間を限定しない唯一の条約で、これは外国人の投資、とりわけ製造資金が、威海に入ることを抑制する致命的な原因となった。

威海市、1933年撮影。租借の当初、イギリス議会は全ての反対より優先して、威海を植民地の代わりに租借地として占拠することを決定にした。これは威海が早かれ遅かれ中国に返還され、イギリスはそこを西洋化または近代化する義務を持ってなかったことを意味する。

威海衛ランド&ビルディング社が建設したクイーンズホテル、20世紀初頭撮影。そのホテルは1902年からアスターハウスホテル(上海)の所有であった。1910年代後半、ダンカン・クラーク・シニアと威海に非難した韓国王族閔裕殖がそれを買い取り名をキングスホテルと変更した。

劉公島沖のサンパン(舢板)船撮影。管理経費の節約は威海でのイギリス政策の中心であったので、当時の条約港と比較しても、威海は(資金)投入が遥かに少ない。サンパンは威海で長い間乗客と貨物の運搬(うんぱん)に従事していた。

20世紀初頭の新道建設の撮影。列強の中で、イギリスはドイツを同盟国と見做して、山東でのドイツの利権に影響を及ぼさないように、威海に鉄道建設をしない約束をした。とはいえ、資金の制限により、道路の改修はあまり増進しなかった。

物資を運ぶねこ車、1923年撮影。輸送機関の不便さは威海と内陸との間名乗客と物資の流通に深刻な影響を与えた。鉄道と自動車が周辺地域で発展する中で、威海は依然として人力と動物の力に依存していた。

山東巡撫楊士驤一行を迎えるロックハート。租借期間中、威海イギリス当局は山東当局の援助を受けて威海の開発環境を改善したいと考え、山東は威海を利用して青島のドイツ勢力を牽制したいと考え、双方が頻繁に訪問していたが、結局何も生まれなかった。

1908年、英国政府が山東巡撫袁樹勳を迎えるために用意した宴会メニューの撮影。

威海市初の外国人実業家ダンカン・クラークと彼の子供達(1907年、劉公島にて)ダンカンはスコットランド人で、貧しい家庭に生まれ、どこでも働かなければならなかった。1898年、彼は劉公島にD.クラーク&カンパニー(康来洋行)を設立し、後に威海で最大の外資系企業に発展した。

初期のD.クラーク&カンパニー(康来)ホテル。建物は元清国北洋海軍将校の宿舎で、後にカンパニーホテルはイギリス海軍の家族や他の外国人のための特別なホテルとしてそれを借りた。

20世紀初頭の、劉公島のD.クラーク・カンパニー商会(洋行)。この商会は、幅広く商売を行いまし観光業やホテル業や軍需品(ぐんじゅひん)販売、石炭、そして外国の製品の卸売(おろしうり)、及び威海での、唯一の香港郵便局の代理店、さらに、威海で、長年、あえて事業を行って来た数少ない外国企業の内の一社であった。

西洋人の結婚式、劉公島康来ホテルから出発した、1938年4月に撮影。

聚豊銀行の発行した銀号手形(てがた)。条約港の当初、香港上海匯豐銀行とチャータード銀行は威海に取次店(とりつぎてん)を設立したが、そのような近代的な金融制度は商業資金の現地流通に主要な役割は果たさなかったが、一方で伝統的な銀行が功を奏した(そうする)。

劉公島の商店街、シーモア通り。租借初期、ほとんどの国内外の企業が劉公島にあった。本土に商店街が出現するにつれて、貿易や、海運、金融と言った堅い取引は1910年に島から移動して、そこには観光業だけが残った。

関帝廟劇場並びの店舗。城壁内の(旧)市街は、最も重要な商業の中心地であった。後に、エドワード港に業務地区が増大するとともに、いくつかの商社が市外に移転したが、1930年代の初めまだ200以上の企業が市内にあった。

城壁内の(旧)市街市場、1910年代初頭撮影。ほとんどの市場の商品はどれも評判で安価な地元産か自家製で、人々の日常生活で大変重要な役割を果たしていたので、年末に選ばれるそのような定期市場であった。

港に着いた船舶、1930年代撮影。威海に貿易自由港政策が実施されてから、入出港する汽船の純登録トン数は、1902年の150,000トンから1929年には1,300,000トン以上に、国籍も3ヶ国（イギリス、中国、日本)から9ヵ国(イギリス、中国、日本、アメリカ、オランダ、デンマーク、ドイツ、イタリア、ノルウェー)に増えた。

威海湾の貨物ジャンク船。汽船貿易に必要な補強して、威海とほかの中国沿岸港間のジャンク交易は安定して発展した。1919年に入出したジャンク船の総数は4,535件で、租借中で最大であった。

工事中のビクトリー桟橋(勝徳埠頭)、1918年初撮影。その桟橋はジャンク船交易の繁盛によって必要に迫られ建設された。それは租借中の威海で最大の桟橋で、ほとんどの輸出入はここで積み下ろしされた。

ピーナッツの摘み取り、1936年撮影。中継交易の発達は農産物の商品化も増加させ、とりわけ農家の収入増加の主要な来源となった。ピーナッツは1914年以前には主にドイツのハンブルグ、その後は香港へ輸出された。

威海湾の漁船、1902年撮影。近代の威海に於いては漁業は農業に次ぐものに過ぎなかった。1925年以来、蒸気船が魚の捕獲(ほかく)につかわれ、魚は原始的な加工処理の後に上海、天津及び香港に大量に売られ、またはラバーで内陸に売られたのである。 康来洋行の前で積出(つみだし)を待つ海塩、1908年撮影。威海は海塩が豊富でこの地域で最も重大な産業となり、70%が日本、韓国、香港、ウラジオストクへ売却された。租借中、塩の輸出は1923年に最高に達して、総計72万ピクル(約36,000トン)となった。1ピクル=約60キロとされています。

紡績作業場、1920年代後半撮影。威海は山繭(やままゆ)が豊富だったので、香港林業部は威海にシルク産業を優先すること提案したが、資金不足のために、ほとんどの繭と生糸(きいと)は煙台に売り出されて最終的に有名な山東シルクを生み出した。威海がその産業から得るものはほんの少しであった。

レースを作る地元女子、1923年撮影。レースはローマカトリックの修道女が導入して、多くの女子を仕事に引きつけた。その子達は家族を支えるためにそれからお金を稼ぐことができたので、家族の中での彼女らの地位は自然に向上した。

製粉機を発明した単嵩甫と北門外の益民製粉機、1926年撮影。単は一時期あたり20ポンド以上の製粉ができる機械を発明するのに2年かかった。それは当曲から特許が認められた。

光明電器公司の新設備導入、1944年5月10日撮影。不夜電気株式会社は1926年に戚筱田によって旧城内に設立された威海で最初の電力会社であった。後の1923年3月23日、エドワード区光明電器公司が李翼之、孫心田によってエドワード港に設立された。

中威ゴム工場の開業式典，1926年撮影。その工場は現在の振華商店街の脇に孟顕初によって設立された。それは威海で最大の機械産業であり山東で最も古いゴム工場の一つであった。

現在の棲霞街近くでの家屋の建築の撮影。貿易の発展と難民の流入のため、1920年代には人々が事業よりも不動産に投資することを好んだ。それで商業地区の地価は1902年の660平方㍍あたり20元から1928年には1300元に暴騰した。そして内陸部はさらに高く、660平方㍍あたり4000元を下回らない記録の高さに達することがあった。

国王飯店支配人ドナルド・クラークの結婚式に出席する威海の名士李翼之(右1)、1932年。威海が条約港となってから、外国人商社は彼らの新しい営業構想と経営力を持ってやってきた。中国人実行家は彼らへの接触と協力から多くのことを学んだ。

商工会議所の主要会員、1930年代撮影。威海の初めの新式の商工会議所は1906年に設立されたが、1916年になって、それは他の港の規則に準じて威海人と商工会議所へ改組された。当時の中国人実業家はつねづね危機と使命双方の意識を持って、威海の発展に前向きに努力していた。