琴棋書畫-古琴
後世の文献と遺物の発見により、古琴の形式は少なくとも漢魏の間にほぼ定型化しており、後世に改造があったと言っても、それは造形の芸術的様式と音色(ねいろ)の好みの追求上に違いがあるだけである。
後世によく見られる基本的形式には、伏羲式、仲尼式、連珠式、落霞式、神農氏、蕉葉式、子期式など18種があり、その中で仲尼(ちゅうじ)式が最もよく見られる。煙台市博物館には三台の古琴が所蔵されているが、共に仲尼式で、皆明清時期の物である。故宮博物院の「大聖遺音」、湖南省博物館の晩唐の宮琴「独幽」、山東省博物館の「天風海濤」などその他大型館珍蔵の名声顕著な古琴の、豊富な伝説や経歴には及ばないが、ただそれは依然煙台の古琴愛好者の至宝であり、また煙台地方の古琴研究者の極上の本物なのである。
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画像は明の仲尼式の古琴で、黒漆塗り、二本脚、七軫(弦止め)である。長さ117cm 、額(頭部)幅16.8cm 、肩幅19.2cm、尾幅12.5cm、厚さ3.8cm 。仲尼式はまた「夫子式」ともいい。古琴中最も一般的な琴の形式である。
中国春秋時代の偉大な思想家で、教育学と儒家学派を創始した孔子が創造したと伝えられている。司馬遷の『史記、孔子世家』の記載: 孔子はかつて師襄から琴の学習を助けられたが、後に自ら琴の様式を開発して、後世の人間はその琴式を「仲尼式」と呼んだ。「仲尼式」琴の造形の特徴は、額が角型で、孤を画く頸部、頸部と額部と琴身部分は角が折れて、腰は浅く僅かに孤を画きやや長く、琴本体と琴尾はまた角がある。造型は質朴、簡素ですっきりしていて、伝世の琴の内で最も量が多い。典型的な代表作として「梅花落」、「万壑松風」と「崩霆」等がある。
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