『増広賢文』に入門して栄枯の事を問うを止め、容顔を観看すれば即ち知るを得という良い言葉がある。私は、この種の観察技能は大変重要で、我々が人と交際する時に、相手の話を待っているのでは、遅すぎて、生活には往々に「予断」が必要である。

ではどうすれば良いのか。俗語に「女は前を見、男は背中を見よ」があり、先人の知恵はこの時に具現して、他人の性格人品を観察する一種の良い方法を人々の為に提供している。

女子の前を見よとは、実際に指し示すことは、ある女性を観察する時、言行や物腰が端正でさまになっているか、そして彼女の生活技能が、例えば化粧や料理などに表現できているのかを見る必要がある事である。

古代の女子には「禁歩」という装飾品があり、この禁歩は主に装着して、歩行する時に、若し女子がせっかちに歩けば、禁歩も騒々しくぶつかり合う音を発生する。

これに反してこの女子が蓮の花のように軽やかに進めば、物腰は高雅となり、そうすれば禁歩から発生する玉石の交錯する音声は、軽快で、まるで泉水が石に跳るように、リンリンランタンと、人心を楽しませるのである。

このように、一人の女性を観察する時に、彼女の禁歩の付け方は、また彼女の化粧髪型はどうか、彼女の歩みの一挙一動はどうであるか、着衣は秩序正しいのかを見ることができる。

外見のみならず、女子が化粧や料理などの技能に精通しているかも必要で、これを「女徳」と称している。

以前は「女性の才能の無さは徳である」といういつも誤解される言葉があり、多くの人はこれは女子に学問を不要と勧めることが本当の徳であると思っている人が多かったが、実際はこの言葉の本当の意味は、女子が若し学問をせず、少なくとも一定の徳行で夫婦にならなければ、少しも意味がないのである。

故に長らく、女子に対する観察は、これらの正面つまり「前から見る」ことで核心を評価する必要があった。

男は背中を見よとは、過去の女士の見合いは、ポイントがあり、つもり見合いの前に、背後からこっそりと男子の背中を盗み見して、彼の身体が健康であるか挙動が落ち着いているかを観察した。

見た目に至っては、実際はあまり重要ではなく、古人が「男子に醜い顔はない」と言った居リ、男性の面構えの良し悪しは、女子にとって考察の重点ではなく、古来普通の家の女子がまず見るのは相手に壮健な心身があるかどうか、家族を養うことができるかどうかが重要であった。

その後また彼に悪い習慣がないかを見て、例えば貧乏ゆすりや猫背であったりの悪習は、一個人が安定しているか軽薄(けいはく)であるのかは、全て背後から見いだす事ができるので、古人が「男は背中を見る」というのである。

当然、この種の言い方には別の解釈もある。

女性は前から見よもまた一個の女性が配偶者または交際相手として適合しているかを審査することができると解釈することもできて、彼女の成長の経歴、例えば幼少期の生活、父母の養育行為の習慣、家庭教育等等を見る必要がある。

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そして男は背中を見よとは男性の今後の発展を重んじて、目先にとらわれないということである。少年の窮状を馬鹿にするという言葉があるが、一時の不遇は心配なく、若しこの男性が真面目で真剣であれば、将来的に良い方向に発展するので、交際に値するのである。

あなたはこの俗語を聞いたことはありませんか。またどのように理解しますか。