この二つの萌え萌えな丸い柔和な目には厳しさもあり、それは戦神でありっまた愛情の証拠でもあるが、その主人は商代の有名な六角形の女性戦士である。今日はこの観点で婦好鴞尊(フコウキョウソン)を紹介鋭い。

「戦神」も萌え萌えたが、この頭が猫型の鷹はレア中のレアものである。

鴞は中国古代の猫頭の猛禽類の総称である。尊は商朝の青銅器の酒器である。猫耳の鷹フクロウはどこから見ても萌え萌えで、しゃがんだ子犬のようでもある。商代にはフクロウの知恵、勇猛、威厳の姿は「戦神」の象徴と見做されていた。

婦好鴞尊器口下内壁銘文「婦好」二字

婦好はこのフクロウの酒器の持ち主である。婦好の墓は安陽の殷墟で唯一保存が完璧な商代王室の一族の墓所である。全部で1,928点の遺物が出土し、これは人類文明の一大宝庫であった。

しかも鴞尊は造形が生き生きとしているばかりでなく装飾紋様も華麗で、現在中国で発見されている最初の鳥型の青銅酒器である。これは商王朝の芸術の審美感、製造の技術、精神の追求性の体現であり、「レア中のレア(宝の中の宝)」の称に耐えている。

婦好は中国最初の軍事家で、商代の有名なステラッシャー(多才)の若者であった。

婦好は商代末期の一大英雄武丁の妻であった。彼女の名は全く誰にも依存するする必要がなく、誰もが知っている。

河南安陽殷墟の婦好彫像

婦好は、王后、母親、将軍、占い師、政治家⋯⋯という殷代の有名なステラッシャー(多能者)であり、どういったラベルでも婦好を定義付けることができない。甲骨文の記録では、当時辺境で戦争が発生していた。婦好は軍隊を率先して戦争に出て鬼方の羌人を討伐した。この戦いは商朝の最大規模の戦争であり、婦好は全勝を獲得し、中国歴史上の最初の軍事家となった。

殷商時代には「国家の大事は祭祀と軍事」であり、婦好墓からは使用の痕跡のある兵器が大量に発見されており、彼女の卓越した軍事能力と発見の証左となっている。彼女の補佐の下、殷商時代の「武丁の中興」が成就(じょうじゅ)した。甲骨文に残ると記録には、婦好は数十回王命を受け祭祀を主催し、占卜の官に任じられている。

このフクロウは神仙の愛情を物語っていた

「愛」という文字だけでは大変浅薄(せんぱく)であり、ただひたすら愛する人の名を呼ぶしか、心中の愛を伝えられない。殷墟のYH 127号甲骨穴から出土した甲骨文にどう書いてあるか見てみましょう。

神様、婦好は病気になったのであろうか。

婦好の歯に問題はなかったのが。

婦好はどんな病気になったのか。

婦好に災難はなかったのか。

婦好は帰ってこなかったのか。

婦好は帰って来てるはずであろう。

婦好は武丁が59年間統治した中で、33歳の若さで亡くなった。早すぎる別れに商王は悲嘆に暮れ、一対の鴞尊を一途な愛情の相伴とした(現在この一対の鴞尊は中国国家博物館と河南博物館に別々に収蔵されている。

たった一度の別離であるが、三千年もキオクされている。愛する人同様の果敢で知恵のある姿は青銅で鋳造され、模様の一筋一筋に心を深く込め、また性別の定義に囚われ(とらわれる)ない風采を映し出している。