漢字初の解釈:雍
「雍」は、会意兼形声文字である。
甲骨文の「雍」 、 、 字は鳥 が方形の物体 に立つことを表したり、あるいは鳥が方形や鎖状の物を掴んだり、爪を掛けているように見える。
ある甲骨文は水偏 に作るが、「雍」は流水との関係を表す。
「雍」に対する字形の解釈には諸説がある。あるいは『山海経』の精衛鳥 であり、伝説では炎帝の娘精衛が大海 に落ちて死んだが、精衛の魂は滅びず神鳥となって、西山の石塊(いしくれ) で大海を埋めた。
あるいは、甲骨文の「雍」 字は宮殿の形を象ると言い、「水」 堀のある都市「いわゆる城池」で、「隹」 、、 はつまり「雍渠鳥」を指すが、良く飛び良く鳴く鶺鴒(せきれい)という鳥である。その声は「仲良く唱和」しているようで、水辺に活動して止まっている時も尾を上下に振るので、点水雀とも言う。
あるいは甲骨文の「雍」字は、鳥の下部が脚に付けた方形の環や連環であり、逃げないようにしているという考えもある。「水」に従うのは、水流が阻まれて池を作る事を表し、「雍」の本義は「不通」にすることであるので、「雍」の偏旁とする文字には、例えば「壅、擁、臃、㿈」等、通常「不通」、「包囲」の意味がある。
一説には古代の水明であり、一説には古代の地名である。実際甲骨卜辞では地名、人名に多く使われている。
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