鳩鳥九九、老人の健康長壽を願って粥を届ける。
九九(9月9日)の重陽(ちょうよう)の節句に、老人に孝養するということである。前漢自体の彩色陶器の鳩壺は、古代人の長壽吉祥、幸福な生活を追求する美しい願望を受けたものである。今日は、皆さんの中国の敬老文化をお話ししましょう。
1、二つの壺を背負って、老人のためにお粥を届ける。
まんまるな目で首を挙げ、力強い太ももで、四角い板の上に穏やかに立ち、鳩(ハト)は準備万端で、お運びの仕事をしている。
大きな体の両側に、羽を外に向け、今日の贈り物〜老人のために用意された「糜粥(びじゃく、薬膳粥)」の壺二つを背負っている。これはまず薬研や石うすで米を轢きつぶし、弱火でゆっくり薫り高い粥を炊けば、老人にも呑み込みやすく、消化にも良い、古代でもっとも大切にされた「敬老食」であった。
贈り物の検査は完璧で、壷に蓋をしたら、準備完了である。老人ぶ贈った「糜粥」を食べて、身体健康、百歳の長壽となる事を願っている。
2、鳩鳥(きゅうちょう)は古代人が老人に対する美しい祝福を運んでいる。
古代の動物はあんなにたくさんいるのに、なぜ鳩が老人にお粥を届けるのだろうと尋ねる人がいる。
これには理由がある。まず、鳩は食道が滑らかで、「喉に詰まらない鳥」であること。従って鳩は長寿不老の象徴であり、鳩が老人のために粥を送るのは、彼らが食事を喉に詰まらせずに食べるように、健康長壽を願うのである。
鳩の翼に乗っている彩陶の壷はお粥を盛るものである。壺の蓋には三個の鳥の頭の鈕(つまみ)があり、鳩壺とお揃いである。
次に、啓蟄(けいちつ、冬眠から目覚める季節)のあと目覚めた鳩は生気に満ちており、一種高級な滋養(じよう)食で、「養老のエネルギー補給に」に最適だったのである。そのため周代には敬老には鳩を贈る習俗があった。当時は専門の鳥を取る役人がいて、毎年旧暦二月には老人に鳩を贈り、彼らの不老長寿と幸福吉祥を願った。第三に、「鳩」と「九」は、音通で古代にはこの二文字は通用していた。「九」は奇数最大の数字であり、最高、最多、最大の吉祥を象徴する意味がある。「鳩」はまた「久」とも音通であり、長久、持久、永久の寓意(ぐうい)がある。
こういう特徴を借りて、鳩は古代人の老人に対する美しい祝福の願いを載せて、老人に対する敬愛の象徴となった。
3、漢代にはもう「敬老カード」と「老人補護法」があった。
敬老養老制度は中国の古い伝統である。老人は足腰が不自由であり、転倒を防ぐために杖を歩行を助ける杖が必要であった。このため先秦時代にはもう老人に「杖」や、食べ物を贈る先例があった。
70歳以上の老人に「鳩杖」(王杖とも言う)を贈るのは、漢代に顕著な敬老の施策の一つであった。鳩杖は当時の「敬老カード」であり、国家の敬老の一つの象徴であった。
甘粛省の漢墓から出土した『王杖詔令冊』は当時の老人問題に対処した重要な法律の証拠である。
漢代にはまた、せいじ的地位、法律援助、経済指示、生活保護、社会的扶助の方面で、老人を含む社会的弱者に対して政策的傾斜を与える勅令を出した。例えば鳩杖を持った老人の役所への出入りは跪く礼をしなくても出入り自由とした。子女達が鳩杖を持った老人を虐待すれば、極刑に処されることもあった。もし60歳以上の高齢者で補助する子女達がいない孤独な老人には、政府の特別な援助を得られる等等が、漢代の「老人補護法」とも言えた。
四川成都出土漢代画像石の鳩杖を持った老人
政府の奨励と保障制度により、漢代の敬老養老の風潮は広まった。こういう敬老の風潮は、中華民族の伝統的美徳となり現在に続いている。
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