家の前後に樹木を植樹するのは歴代控えられ、例えば東方に杏の樹を植えるのはよくなく、西方に桃の樹を植えるのはよくないなど、これらは多分成語の「紅杏、墙(囲い)をより出づ(=妻の浮気)」「人面桃花(美しい人には二度と会えない)」の影響の可能性がある。

桜花樹に対しても領主不同の言い方があり、ある人は「吉木」として、門前と中庭に植栽してよいとし、ある人は「不正木」として、門前と中庭に植栽してはいけないとした。門前と広間の前に植栽できるとする理由は、桜花は目を引く優勢で群花を圧倒しているからである。まず、桜花は中国を期限とし、起源国の文化から見れば、桜花は「赢（ying、勝つ)」綴じ(とじる)音が同じで、吉木に属すとする。次に、桜花の美しさは世間的に知られており、その観賞価値は言うまでもない。その天然の美を楽しむばかりでなく、桜の内心の純潔、団結、奉献などの精神を賞賛する。第三に、桜花樹は健康方面の効用がある。桜花の強大な吸塵、ホルムアルデヒドを吸着(きゅうちゃく)する効能はあり、空気を浄化し、環境を美化します作用がある。桜花の枝葉が繁茂すると、その放出する酸素イオンは一般に同等の植物に比べて更に多い。

門前と建物前に植栽しない理由:毎年3月15日から4月15日は日本の桜花の季節で、桜祭りとも言う。日本人が桜花を愛し、その満開の時の見事な極致を愛し、またその散る時の壮烈な極美を愛す。

桜花は短時間の内に先きり、一生の最も優れた部分を出現するが、一般に花の期間はたったの七日で、木全体の花の期間も16日を超えることができない。桜花の美しさは満開時の盛り上がりだけでなく、満開後の次々と散り落ちる時の「潔癖」と「果断(決断力)」でもある。それが散る時は他の花のようなゆったりとした課程はないが、ちょっとした風に「花びらの雨」を舞わせ(まう)、「落桜」濱紛ない壮観な景色を形成する。日本人の喜ぶところの桜花は、またそれが日本の武士道精神と大変相似していて、壮烈に生き、燦爛と死を遂げ、異様とも思えるほどの働きをするからです。平安幕府の時代には、桜の瞬き(まばたく)を「死を看る」と豪語した武士は、人生は桜と同じくらい短く、生きている間に凄まじい(すさまじい)ことをやるべきだと考えていました。武士たちは戦に敗れると桜の木の下で腹を切って自害しました。

約10年前、旅順のある村は緑化を行い、市民の門前に桜の木を植えましたが、なぜか数年後には数本しか残っていませんでした。先年、旅順城内に住む黒龍江の人がは、市場で1本のサクランボの苗木を買ってビルの前の窓の外に植え、念入りに世話をしてサクランボを食べるのを待っていたが、3年後に(訳注:実を食べられない)桜の木だと気づき、根絶やしにしてしまいました。