ラインがマスターであること
ある国民党士官が店に行って頭を剃ったが、床屋は彼が終わるまで、動くのを禁止した。そして床屋は剃刀(かみそり)を放り上げ(ほうりあげ)、頭上に落ちようとする一瞬間にしっかり手に取り毛を一剃りする。一剃りごとに、この動作を繰り返したので、驚いた士官は両目をしっかり綴じ(とじる)、(亀のように)首を腹に引っ込めた。
頭を剃り終わると、その士官は縄を探して来て頭を剃った床屋を樹上に上げるのを縛られて、彼が立ち終わると、動くのを禁止した。その後、歩いて20メートル離れ二丁の銃を取り出し、床屋の頭を目がけて、パンパンと二発撃つと、弾丸は耳のあたりのおくれ毛を掠めて(かすめる)行った。このエピソードは、我らには往々にして達人がいることを訴えている。
現在の理髪技術は過去の職人技とは根本的に比べようがないが、当時の床屋の顔剃りは、鼻穴、耳穴と産毛(うぶげ)も皆綺麗に剃れるのは、今でもどれほどできるであろうか。当時理髪の後、頭部のマッサージを進め、その打撃の音声は耳に調和して心地よかったが、現在はドライヤーがぶんぶんと響いている。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。