済南の泉水

2020/10/05 08:58

大抵誰かが尋ねずにはいられなくなります。

なぜ済南にそんなに多くの泉があるのか？と。

これは済南における複雑な水路地質学的条件によって決定される。済南は山岳地帯と平野の際に位置しています。

山は南にあり、平野は北にあり、南は北に高く、そして済南の南にある山岳地帯は主にオルドビス紀炭酸塩の石灰岩で構成されています。

石灰岩は水によって溶解され侵食され、洞窟や亀裂を形成し、表面からの降水や流出を吸収し、そして南から北へと沈みます。

これらの地下水が都市部に流れ、地下水は済南の東部、西部そして北部で三層の硬い火成岩に遭遇しました。水流は集められ、大量になり、水圧が高くなりました。それらは、低地の街の表面に現れ、天然の泉を形成しました。

済南は「家ごとに泉があり、戸ごとに柳がある」と称されてきました。700あまりの天然涌泉はそれぞれ渓谷に沿って大明湖に注ぎ、その湖面には仏教遺跡の千仏洞が照り映えています。ここは古くから泉城と呼ばれているように、泰山山脈とその余脈山系からの伏流水(砂礫層などの中を流れる水)が市内、近郊に湧き出ていることで知られているが此処はまた嘗て仏教信仰の中心都の一つでもあった。趵突泉、大明湖、千仏山は済南市の三大名所である。柳の木と湖水の風景は一番上である。西湖もそうであった。

趵突泉

趵突泉(済南にある泉の名前)の水は水質が甘く済んでおり、本来「趵突の水を飲まなければ、済南の旅は行った価値がない」と言う言葉がある。『72名泉』の記載によれば、当時乾隆帝が江南に下る途中の趵突泉にきた時、趵突泉の水を味わい、人に命じて携えた北京の玉泉水を此処の自らに換えさせて、この泉を「天下第一泉」と恩賜う。皆が見ると、趵突泉の水は主に三本に分かれて昼夜問わず吹き湧いて、雨の多い時期吹き涌く高さは数尺になり、趵突泉の趵突とは飛び上がり猛々しく突くと言う意味で非常に適切に趵突泉の三つの穴が前進し吹き涌くこと尽きない特徴を反映したのである。

清朝の劉鶚は『老残遊記』に次のように書いている。「三本の大きな泉が池の底から噴き出して水面からニ、三尺の高さで翻っている。」当地の人が言うには「当時吹き起こり五、六尺の高さがあり、その勢いは壮観であり、それゆえにこれを称して「趵突腾空(水が沸き上がり天まで飛び上がる)」とした。

趵突泉は常に18℃の水が出ている。済南は北の都市なので、冬は寒くて、最も寒い時はマイナス十数度がある、水温と気温の差が大きくて、水面上で蒸気見たいの物が出てくる仙境のような感じ。

趵突泉園内には、宋代の有名な詩人である李清照の記念堂、元代建立の「四合院」式の万竹園などがあります。

大明湖

大明湖は済南市の中心、旧市街の北に位置する。高層ビルが林立する街中心部にある。趵突泉、千仏山と合わせて済南三大名勝と言われる。嘗ては「蓮子湖」や「西湖」と言う名だったが。金代に修築され、今日の大明湖の姿となった。

泉の数は百以上、その中でも名泉は72ある。大明湖はたくさんの泉が合流してできた天然の湖で、水は清冽で魚が泳いでくる。

大明湖園内には一閣、二園、四祠、十亭がある。その中でも歴下亭と鉄公祠は済南市の市保護文化遺産となっている。大明湖は3540年前の甲骨文字に記載されているのが最古とされる。大明湖公園の面積は86ヘクタールで、その内湖は46ヘクタールである。旧市街の1/3になると言う。湖に沿って垂れ柳が囲み、湖には紅白の蓮が咲いている。大明湖の景色は素晴らしく、漢詩「四方は蓮花、三面の柳。城の半分は山の色、半分は湖の色」。杜甫の「海佑此の亭古たり、済南名士多し」、「濼水の発源天下無し、平地に涌出す白玉の壺」の意味する「済南の美しさ」が理解できます。

黒虎泉

黒虎泉は環城公園の外堀の南岸に位置し、対岸に解放閣を眺望してその名声は名高い、黒虎泉は泉群の首位であり、4.1万㎥/日の涌出量は趵突泉に次いで済南の諸泉の第二位である。泉水は深く凹んだ洞穴から出て、3個の石彫り頭を通って噴き出し、波瀾滔滔、水声喧々としている。黒虎泉付近には未だ、琵琶泉、瑪瑙泉、白石泉、九女泉など多くの名泉がある。その多くが入り乱れて、泉が集まり河となり、河は再び泉を蓄える。互いに照り輝き、それぞれ素晴らしい趣があります。

黒虎泉の水は格別に美味しい。それで毎日お茶を頂くのが済南市民の至福の楽しみとなっています。黒虎泉は環城公園の外堀に注ぎ、その西側で「画舫」式の昔懐かしき遊覧船に乗ることができます。外堀に沿って大明湖に出て、また外堀で出発点の黒虎泉へ、一時間半ほどの回遊です。