漢字の初解釈: 即
「即」、これは会意文字である。
甲骨文の「即」 、 は左右の構造の字形であり、食べ物を満載した高杯「豆」 、 、 、 、 とひざまづいた「人」との構成である。まるで人が頭を下げて食事をしているようである。甲骨文の卜辞では祭祀のな、貞人(占いの神官)の名である。
周代初期と中期の「即」 字は左の「食」は変形しているが、「高杯」の様子がまだ見受けられる。右側の「人」は半分うずくまった形である。
周代晩期の『駒父盨』銘文の「即」 の左は食器の「豆」であり、右は手持ちの食器(さじの類)の形であり、「勺(さじ)」などの食器で食器「豆」の中の食べ物を取り出すことに意味している。
春秋時代の「即」字の食事をする「人」は人のように見えない「卩」に変形している。
小篆の「即」 字は変化が発生して、食器「皀」(香り立つ穀類)に変わり、食事をする人は「卩」に変化している。構成は優美で、線条は流暢で人が食事をしてようには見えない。
隷書 は小篆の基礎「皀に従い卩の声」を継続して、「即」と書き、楷書これにより「即」と書く。
「即」は食事をする意味、『説文解字』:「即、即食也。皀に従い、卩声である。
「即」は就食から「すぐに」「接近する」意味に発展している。『詩経・衛風・氓』に「来って絲を貿ふに匪(あら)ず、来って我に即(つ)いて謀るなり。」(糸を売りに来るのではなく、實は結婚のチャンスを狙っていた。)。
「即」は副詞であり、「急いで」「すぐさま」を表す。『三国志・蜀書‘諸葛亮伝』に「即ち兵三万を遣り以って備えを助く。」。
「即」は接近するから乗る、登るに発展している。『史記』に「陸行して車に載り、水行して舟に載り、泥行して毳を蹈み、山行は轎に即(の)る。」意味は(大禹の治水は)陸路を行くには車に乗り、水路を行くには船に乗り、泥道を行く時は橇(そり)に乗り、山道を行く時は轎(こし)に座った。
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